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FP 通信の性能

明けて2007年、初の戦後生まれリーダーとなったA首相はどのような経済・外交政策を打ち出していくのか、日本銀行の次の利上げはいつになるのか、弾道ミサイルの発射で世界を驚かせた北朝鮮はどう出るのか、長期低落傾向にある出生率に歯止めはかかるのか、団塊世代の一斉退職で消費市場にはどのような変化が生まれるのか。 大きく動く時代には、先を見通す確かなまなざしがますます必要になります。
読者の皆さんにその視座を提供するのが、『N経大予測』です。 「N経大予測2007年版』では、「日本経済」「金融・マネー」「経営・企業」「産業・科学技術」「政治・制度・社会」「国際情勢」の6つの領域から68のテーマを取り上げます。
それぞれのテーマについて、実現可能性に応じて「本命」「対抗」「大穴」という3つのシナリオを設定し、2007年以降に考えられる展開について、第一線で活動するN新聞社の記者が日頃の豊富な取材をベースに分析・予測します。 将来に向けての意思決定を行うとき「ありそうなシナリオ」「そうあってほしいシナリオ」だけを考えるのは適切とはいえません。
「起こる確率は低いが大きな影響を及ぼすシナリオ」「ワーストシナリオ」など常にさまざまな可能性を念頭に置き、不確実性を取り込んでこそ、意思決定の質を向上させることができます。 本書がそのお役に立てれば幸いです。
今回もテーマの重要性や読者の関心にあわせて内容を見直し、「郵政民営化」「通信・放送改革」「デジタル素材」「ネット通販」「公務員改革」「治安」「義務教育」などの項目を新たに追加しました。 また、2006年版まで2ページもしくは4ページの読み切り構成であったのを、すべて4ページに統一・それぞれのテーマについて専門知識がなくても読め、基礎知識がある方にはより深く知っていただけるように心がけました。
加えて今回、「目利きが読む2007年注目の3人」というコラムを新たに設けたほか、巻頭で「東京/大阪再開発プロジェクト」の特集を組みました。 2007年も六本木ミッドタウンなど話題のプロジェクトが開業し、街の風景は大きく変貌します。
インフラ、アートなどの観点も加え、日々新たな動きを見せる東京・大阪の明日を整理しました。 2008年には東京MB号線開業を控え、S(S)とP共通利用は、J・私鉄・バスの乗り換えを円滑化する下地を形成するだろう。

東京MB号線は、池袋から新宿3丁目を経由して渋谷をつなげる路線(8駅、8.9キロ)として、東京M、J、都営地下鉄、私鉄各駅の結びつきを強め、都心のネットワークの利便性が向上すると同時に、埼玉・Y浜方面と都心とのアクセス向上に寄与する。 特に、埼玉県南西部はT東上線との相互乗り入れにより都心部とのアクセス強化が期待される。
2012年にはT急東横線との相互運転も予定されており、近い将来、埼玉Y浜という南北の動線が一層強化され、この軸沿いの人の流れがますます活発になるだろう。 道路網では、首都高速中央環状新宿線のうち、高速2007年も、話題プロジェクトが続々開業する。
六本木ミッドタウンプロジェクト、有楽町駅前第一地区、大崎駅西口E東地区、芝浦アイランド地区など、機能・規模・立地は様々だが、いずれのプロジェクトもそれぞれの地区を大きく変貌させる可能性を秘めている。 東京の競争力という観点からは、個別の話題プロジェクトもさることながら、人の動きを加速させるインフラ面の変化への注目が必要だ。
鉄道ではまず、T急大井町線改良工事および田園都市3号池袋線(熊野町JCT)から中央道につながる高速4号新宿線(西新宿JCT)の開通が07年に予定されている。 09年までに、南側部分(西新宿JCT〜大橋JCT)が開業予定で、これにより、渋谷・新宿・池袋間の所要時間が、3分の1程度に短縮する。
また、02年末に開通した中央環状O線と、中央環状品川線(06年度事業着手』とがこの新宿線でつながり、都内のみならず、川崎縦貫道路、東名、中央道、関越道、東北道、南関東道といった東京から放射状に伸びる高速道路の渋滞の緩和にも寄与すると期待されている。 東京圏における鉄道や道路といったインフラの整備は、「交通不便地域の解消」という意味合いは薄い。
むしろ、拠点間の移動をより早く、快適にする効果を生み出す。 人々は、より自分の好みを主体的に選び、軽やかに移動することになる。
裏返せば、07年は人々から選ばれるための競争、勝負が激しさを増すスタートの年になるのだ。 これからのまちづくりの鍵は何?2007年といえば、「ホテル戦争」が真っ先に注目されるが、実はその影で、「デパート戦争」も激しさを対決」、「ターミナル対決」、「アート対決」という3つの観点から概観し、東京圏で浮かぶ街・沈む街を占っていきたい。
3つの対決を通してみえてくることがいくつかある。 1つは、2007年もこれまで同様、大規模な再開発やショッピングセンター開発が注目きれ、これらに人が集まり、街の間の競争がリードされるということだ。
他方で、新たな萌芽もみられる。 丸の内における古い建物を生かしたまちづくりや、谷中・根津・千駄木など古くからある街への注目、銀座の景観ルールなど、古いものを残し、地域の特徴として活かしていく取り組みがみられつつある、スクラップアンドビルドだけではない、こうした流れにも着目したい。

ターミナルに立地するデパートは、沿線人口を集客する巨大マグネットとして機能してきた。 ところがこの十年、東京のターミナル駅の乗降客数には勢力変化が起きている。
池袋が低迷傾向にあるのに対し渋谷が伸び、1999年には、ついに両者が逆転したのだ。 埼京線の恵比寿駅延伸(97年)が大きく影響し増している。
起爆剤は、08年6月に開業予定の東京MB号線だ。 池袋、新宿、渋谷と日本を代表するターミナル3つを連結する新線開業を翌年に控え、各駅周辺ではデパートの新設、大改装ラッシュの様相を呈している。
デパート戦争は、B号線沿線ターミナル間の競争を誘発するにとどまらず、これに危機感を持つ他のターミナルや商業地をも巻き込んでいる。 東京、有楽町ではデパートが新規(Dは移転)開業するほか、銀座や日本橋にもこれらをにらんだ改築・改装計画が目白押しだ。
T屋新宿店の開業した1996年は、「新宿百貨店戦争」と称された。 07年に始まる次なるデパート戦争は、都心ターミナル間対決の性格を帯びて一層過熱する。

また、再開発が進んだ品川が、東京の乗降客数にほぼ一肩を並べるまでに伸びている。 B号線は、3大ターミナルと埼玉・Y浜を結ぶ。
埼京線と同様、乗降客数の勢力図をさらに塗り替えるポテンシャルを秘めている。 他方、漸減傾向の続く東京・大手町は、団塊世代の大量定年も控え、オフィス街からの「脱皮」が急務であることがみてとれる。
2007年の動きから少し先を展望してみよう。 東京は、丸の内周辺を中心に、引き続き大規模再開発が進み、オフィス、商業施設、ホテルの開業ラッシュだ。
M地所は「丸の内再構築第2ステージ」に入ったとしており、いわば攻めの街づくりが加速しそうだ。 一方新宿は、世界最大とされるターミナルとしての地位を磐石なものとすべく、特に商業機能の充実が図られる1年となる。
今後は、南口周辺での再開発が本格化するとみられる。 渋谷が狙うのは、B号線の東横線相互乗り入れ(2021年度)をターゲットとした駅周辺の再開発だ。

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